2003年7月27日 日比谷野外音楽堂 J-Jazz Summitにて山彦ピックアップを使用した印象、感想。
出演グループ(順不同)
☆Kenji Hino with Friends ☆CONTRASTE feat. Chie ☆akiko ☆塩谷 哲 TRIO ☆Keiko Lee
以上の5バンドが出演したJazzFesで山彦さんのピアノピックアップを使用しました。
このうちA.PF(アコースティックピアノ)を使用したのはakiko 、塩谷 哲 TRIO、Keiko Leeの3バンドでした。
私はこのイベントのモニターオペレートを担当していました。
今回は山彦さんのピックアップはモニターのみしか立ち上げませんでした。
ハウスに関しては回線数がきつかったのと多数のオペレーターがこられて、しかも非常に時間がタイトだったので各オペレーターのみなさんが普段使用しているマイク等を使用しました。
モニターに関してはすべてのバンドを私が担当しました。
山彦さんのピックアップは以前に何回か使っていて非常に良い感触を持っていました。
今回も改めてその良さを実感しました。
ゆっくりとスピーカーのチューニングをする時間も無くメンバーを入れてのサウンドチェックが始まりました。
A.PFに関しても事前にチェックをする事も無く始まったのですが、レベルを卓で取っただけでそのままピアノのモニターに返して見たのですが、かなり良い音質でしかも充分な音量がかせげました。
このピックアップはいわゆるピックアップ的な音では無くかなりアコースティックな音がします。
レベルもアコースティックな音質でかせげるので、そこからの細かい音作りやアーティストからの音質に関するオーダーも非常にやり易いです。
回り込みもほとんど無く、ピアノの音だけがクリアーに出てきました。
このイベントもほとんどピアノで苦労する事無く良い感じでオペレートが出来ました。
従来のピックアップと違いテープ等を使わずにしかも簡単に短時間で装着できるのも魅力のひとつです。
ホール等のピアノに関する制約を気にせずに気軽に使用できると思います。
やはり付け位置によって音が大きく変わるのでゆっくりと時間をかけて付け位置を選べたらさらに良い結果が生まれると思います。
今回は特に塩谷 哲 TRIOのメンバーのみなさんと、このピックアップについてお話が出来ました。
塩谷さんとは以前に何度か仕事をさせていただいた事が有り、塩谷 哲 TRIOの専属のハウスのオペレーターの(今回のイベントのPAの仕切りでも有る)リアルミックス小栗さんにも協力をしていただきました。
APFを担当されている塩谷さんですが、このピックアップに非常に興味を持っていただきました。
実際、音を聞かれて気に入っていただきました。
やはりピックアップは基本的に振動の音なのでそのあたりの空気感の無さの指摘が有りましたがそれに関してはマイクを若干足す事によりすぐ解消しました。
ちなみにマイクはAKG- 414が2本スタンドで立っていました。
ピックアップの音はほとんどいじることは無くピックアップ中心(ほとんど)の少しマイク足しでOKでした。
回り込みの無さとレベルがかせげるところにも気に入っていただきました。
他のメンバーのモニターに関してはBASSの所にはほとんど何も返ってなく、DRUMのところにはAPFはけっこう返っている状態でした。
最初APFの所に返っているEQ(ピックアップの)と同じで返したのですが少し柔らかすぎたみたいで、若干の違うEQが必要になりました。
DRUMの方(山木秀夫さん) の評判は良かったです。
クリアーに聞こえたという事でした。
このイベントの後すぐ倶知安のJAZZFESで塩谷 哲 TRIOと御一緒になりました。
私は違うアーティストのハウスで入ったのですが、塩谷さんから小栗さんを通してもう一度山彦さんのピックアップを使いたいというオーダーが有り倶知安に持っていきました。
実際に私はオペレートをしていないのですが、ピックアップのケアーだけ行いました。
音作りに少し時間がかかりましたが、付け位置を少し動かすのと若干のEQで解決しました。
今回はベース(ピアノピックアップの台座のことです)がステンレス(試作品)でケーブルがハイブースト仕様(CPS-PF1型SRモデルのケーブル)の物を使いました。
一番ハイが出てくるセットです。
まだ良く分からないのですが若干ハイが出過ぎたような気もします。
次は違う組み合わせでも使ってみたいと思っています。
日比谷に来られたオペレーターの今橋さんや、倶知安でたまたまいっしょになった、オペレーターの幅野さんなど興味を持たれて実際に現場でご使用になられています。
今後も山彦さんのピックアップの輪を広げて行きたいと思います。